レースカー

「Epson Modulo NSX-GT」と「ベントレー・スピード8」。新旧2台のレースカーが来場者をお出迎え。

ダンロップ展示ブースでもっとも来場者の目を留めていたのは、ブースの左右に鎮座した新旧2台のレースカー。

過去から現在まで優れた技術力でレースシーンを支えてきたダンロップの130年の歴史を物語るかのように、圧倒的な存在感を放っていました。

ベントレー スピード8

1924年、第2回ル・マン24時間レースで優勝し、その後も、戦前最後の参戦になる1930年までに5回ル・マンを制した「レーシングベントレー」。高速で長距離を戦うために高性能なダンロップタイヤを装着し、圧倒的な強さを見せつけました。

2001年、そのベントレーが70年ぶりにモータースポーツの世界に復帰し、ル・マン24時間レースに挑戦。

その栄光のブリティッシュレーシンググリーンを纏ったレーシングベントレーは、往年の名車「ベントレー スピード6」に繋がる、「ベントレー スピード8」と命名されました。そして装着するのは、70年前と同じくダンロップタイヤ。ウォレス/ヴァン・デ・ポール/ライツィンガーがドライブし、1周13.6㎞のタフなサーキットを、平均速度200キロ以上で、昼夜にわたって、ドライ、セミウェット、ウェットなどさまざまなコンディションのなか走り続けました。

タイヤメーカーとしても究極のチャレンジでしたが、高度なグリップ、パフォーマンス、そして、耐久性でハイレベルの走りを叶え、雨のル・マンで見事3位表彰台を獲得。この歴史的快挙に世界中のファンが高揚したのです。

Epson Modulo NSX-GT

2017年8月26日(土)〜27日(日)に鈴鹿サーキットで開催された「2017 AUTOBACS SUPER GT Round 6 第46回 インターナショナル SUZUKA 1000km」。

GT500クラスで優勝したのは、ダンロップタイヤを装着した「Epson Modulo NSX-GT」でした。「インターナショナル SUZUKA 1000km」といえば、1000kmという距離、高い気温など、スーパー GTシリーズ全8戦の中で、マシン・ドライバー・タイヤにとって最も過酷なレース。

日本人として初めてF1フル参戦を果たした中嶋悟率いるナカジマレーシング「Epson Modulo NSX-GT」は、予選4位からスタートし、気温30度、路面温度47度という非常に厳しいコンディションの中、終始安定したペースで1000kmを完走。シーズン初優勝を飾ったのです。

国内のさまざまなレースカテゴリーに古くから参戦してきたナカジマレーシングとダンロップは、2005年からタッグを組み、スーパーGTに挑戦。2007年には総合2位の結果を残すものの、なかなか結果を残すことができませんでしたが、不調の時であってもお互いに挑戦することを止めることはありませんでした。

今回の10年ぶりの優勝は、ナカジマレーシングとダンロップが互いに築いてきた深い信頼と絆があってこそ。1966年から開催された「インターナショナル SUZUKA 1000km」は2017年が最後の年であり、ダンロップタイヤを装着したナカジマレーシングが「最後の鈴鹿1000kmを制した」という伝説を残しました。

展示ブースには、Epson Modulo NSX-GTの実車を展示。スーパーGTを戦い抜いた本物のレーシングカーは迫力満点でした。