植樹地域~現地ブログ~ チーム・エナセーブ

水の中を走る日常

2016年3月8日|植樹地の様子

偏西風の季節は、ベドノ村のみならず、他の周辺の村やスマランの町(地域の中心都市)も高波と強風の影響により浸水の被害を受けます。

ベドノ村からスマランの町に向かう幹線道路を走っていると、それを実感します。満潮時、道路の一部分が海水に浸かってしまうのです。なんと50cm~60cmも浸水することもあるとか!当然車両は徐行して走ることになり、それが渋滞を引き起こしています。海岸部にあるスマランの町は海抜0.75cm-3.5mしかないのです。

また、満潮時には町を流れる小さな川から海水があふれ、家にも流れ込んでいます。こうした事態は、海岸部に住む人々にとっては日常になりつつあります。床下浸水や道路の浸水は、日本でも起こることはありますが、「それが日常になっている」、というのはやはり驚くべきことです。

しかし、こうした状態に対し、何も対策を取らなければ、事態は悪化していくでしょう。スマランやベドノ村の周辺の村々では、道路のかさ上げを行い、海水が道路を侵食する事を防ごうとしています。しかし、こうした対策は根本的な対策とは言えるでしょうか?浸水時は、人々の意識がマングローブ植林に向くタイミングでもあります。



文・写真 公益財団法人 オイスカ スタッフ
ダンロップ