すでに何度かご紹介していますが、この地域で起きている海面上昇とそれに伴う土壌浸食の問題は深刻で、それを防ごうとマングローブ植林に挑戦する人々が増えつつあります。 最近、近隣の複数の大学の学生たちがこうした活動のイニシアチブを取り始めつつあります。彼らは、軽食をとったり魚釣りしたりするような空き時間を見つけては植林にやってきます。もちろん、自主的に、ボランティアとして来ているのです! 学生らは、村の現状を見た後、何かせざるを得ない気持ちになります。植林コーディネーターや村人達に「どうやったらいいのか」アドバイスを求め、マングローブ植林を始めました。深い泥の中での作業は、まるで遊んでいるかのように見えますが、確実に植林は進んでいきます。 6 月の一か月間に3 大学の学生らが訪れ、 3,000 もの苗が植えられました。数としては大きなものではないかもしれません。しかし、その学生らのその行動は大きなうねりを作り出そうとしています。彼らのその行動は口コミで他の学生へと伝えられました。 その彼らに刺激され、さらに多くの学生が後に続こうとしています。 Check
2011年にインドネシアでこのプログラムがスタートし4年が 経ちました。 ジェパラ地区では高波によってダメージを受けたこともありましたが、再植林により多くの苗が育ちつつあります。デマック地区で植えられたマングローブは大きく成長し、村にはミニフォレストが形成されつつあります。 この順調な生育の背景に、日本からの協力や、住民らの協力があったのはもちろんですが、何より、植林コーディネーターが大きな役割を果たしていたのは 間違いありません。コーディネーターは、植林に関係する調整や、植林後の苗木のメンテナンス 等を行いますが、そのためには、コーディネーター自身も常に学び、努力を続けていく必要が あるのです。 コーディネーターは、2月にバリ島においてマングローブの持続可能な利用に関する研修に参加 しました。世界にあるマングローブの内、25%はインドネシアに存在していると言われています。 その広大なマングローブを管理するため、マングローブ情報センターが設置されています。 …
最近、ベドノ村は、ちょっとした観光地として人気が出てきています。 元々この地には歴史上の人物の墓地があった事に加え、植林地界隈でのマングローブ散策に人気が出てきているのです。 さらに最近ではモロサリ公園の人気も加わっています。この公園には、レストランやあずまや、小さい商店があります。レストランはおいしい海産物で人気です。ここを拠点に墓やマングローブ林へ向かう観光ボートも出ています。 入園料は6000ルピア(約60円)。有料ですが、静かで穏やかな景色を求め、人々が集まります。海を眺めながら釣りをしたり、食事をしたり、マングローブ林の観光を楽しみます。静かな環境は若いカップルにも大人気!ということで、若いカップルがおしゃべりを楽しむ姿も見かけられます。 以前このブログでもご紹介しましたが、この村はかつて海水の寝食によって村が水没しかかり、人口減に苦しんだ歴史があります。その頃の光景と、今のこの穏やかな光景との差に奇跡を見るような思いがします。 Check
さて、植林のための苗木集めも終了し、植林のシーズンがやってきました。次なる仕事は、植林のための「調整」です。植林グループは、村の役人の方々と共にいくつかの植林候補地を検討し、植林地を決定。さらに植林のスケジュールを決定していきます。そして最後に村からの許可を得て、さあ植林活動のスタートです。 今回は、ヒルギ類を5日の間に24,000本植えました。 他の苗木との植栽間隔は1メートルで、支柱と苗とあらかじめセットにしておいたものを慎重に地中にさしていきます。 すべての作業を終了し、約2ヘクタールの土地に苗木が植えられました。 泥の中での作業は非常に困難ですが、この作業に参加する住民たちは、もはやベテラン。 このベテラン達、「‟作業の困難さ”は作業の重要性を理解していれば乗り越えられる。」 と頼もしい限りです。 「この植林の重要性を、もっと周りの人に知ってもらう事ができれば、 その分だけ不法伐採が減るはずだ。」とベテラン達の意欲は高まるばかりです。 Check
インドネシアの首都圏では渋滞が問題になっています。 高速道路がありますが、首都圏の一部にしかなく、 そのためなのか、あちこちで渋滞が発生しています。 車が少ない時間帯であれば2時間で行ける場所であっても、 渋滞時には6時間かかることもざらにあります。 ビジネスマンや旅行者は、非常に困ってしまいます。 工場も同じです。道路環境が悪い場所には工場を作ることもできません。 国の発展のためには、良い道路の整備が欠かせないと言えるでしょう。 ここマングローブの植林地では、海水により道路を削られる事態が起きています。 道がなくなってしまえば、車や自転車は走れなくなり、 …
6月20・21日、デマック県でエコキャンプが行われました。 参加した子供たちは、ゲームやレクチャーを受けながら、 環境の仕組みやその重要性を学んでいきます。 デマック県も海に面した県ですが、 過去のマングローブ伐採などにより、 地域は波の被害を受けやすくなっています。 この地域に住む子供たちにとって、環境問題は身近なものです。 そんな子供たちにとって、地域の環境問題や その対策のための行動を学ぶことは重要な事なのです。 Check
その後の管理がしやすくなるように、また成長しやすくなるようにマングローブを等間隔に植えていきます。 そのための目印になる支柱を刺して行きます。 紐でまっすぐになるようにしたり、なれてくると紐も使わずに職人技でまっすぐに刺していったりします。 足場の悪い植樹地で支柱を運び、刺していく作業も体力勝負の作業です。 Check
マングローブの木にぶら下がっている種を採取してきて、苗木を作ります。 自然の中ではこの種のまま地面に落ちて成長します。 こうした種のままで植える植樹方法もありますが、潮に流されたり、サルたちに抜かれるなど活着率が非常に低く、せっかくの植樹が無駄になってしまいます。活着とは植物が、根づいて成長することです。 そこで種をポットで成長させ、苗として育てた後で植樹します。 これによって活着率は格段に向上します。 チームエナセーブの森の苗木も、こうして大切に育てられた苗を使っています。 苗床にきれいに育った苗木は5ヶ月育てられた苗木です。 Check
植樹作業の様子をシリーズでお送りします。 まずは植樹地の準備作業の様子です。 元々マングローブのあった場所ですが一度伐採されると日の光が入るようになり、他の植物が育ち始めます。 そうなると残ったマングローブの力で自然に再生させるためには非常に長い時間が必要となります。 そこで人の手で再生を促します。 まずは、もともとあるはずのなかった下草を刈り取ります。 残すべき木と刈り取る草を判別しながら手作業で進める、大変な力作業になります。 Check
ラノーンの船着場で巨大なカキを取ったお兄さんたちに出会いました。 船着場からわずか30メートルくらい離れたところの川底から獲ってきたとのこと。 深さはおよそ10メートル。 潜水時には酸素ボンベから長~いホースのついた酸素マスクを利用するのだとか。 めったに獲れない巨大天然カキ。「腕ほどの厚みがあって、おいしいよ~」とのこと。 売ったらもちろん高いですが、売らないで自分たちで食べるそうです。 おいしそうですね~。 Check